さて、今回が最後のお話しです。
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商品をアピールせずに売上が伸びる方法とは【その1】
商品をアピールせずに売上が伸びる方法とは【その2】
今回で売上アップする接客スキル方法の連載は最終回です。
前回もお話しましたが、その店のリピータになる理由としては、店舗自体のブランディングや商品展開が強く影響します。運営の根幹であるこれらを改善するには、時間・費用・知識(と根気)が必要です。
ですが、もう1つの”接客(カスタマーサービス)”に関しては、時間も費用もかけることなく、すぐに改善し売り場に反映することが出来ます。
◆「また来たい」接客②「お客様が求める『自分』を作る」
お客様はお店の社員や販売スタッフに無意識に求めている人物像があります。
・時間がないから最短で出してほしい
・自分にベストなものを選んでほしい
・決めるまでほっといて欲しい
性格やご都合、探しているものによって様々です。売上をあげる接客をするなら、自分の個性を主張するのではなく、お客様が求める自分づくりができているかを確認しましょう。
【身だしなみ編】
靴のヒールや爪先は捲れたり汚れたりしていないか
爪は伸びていないか(ネイルカラーの根元も)
髪のカラーやダメージはケアしているか
装飾品(ネックレスやピアス、眼鏡など)はくすんでいないか
【行動編】
お客様がいるときもいないときも、テキパキ行動しているか?
小さなお子様にも敬意を持って話しているか?
相づちに「うんうん」と言っていないか?
専門用語で説明をしていないか
いかがでしょうか。どれか1つでも当てはまるなら要注意。
特にアパレルショップ(ファッション業界)は恰好や接客用語については個人まかせなところが多く、お店の服を着ていればあまり重要視していない、という会社もまだまだあります。
どんなジャンルであれ(例えば古着屋でもテーラーでも)清潔感があることは絶対条件です。特に靴のダメージ・爪や髪色のダメージはお客様の視界に入り、貴方の印象を大きく左右します。今一度チェックをしましょう。
次に接客の行動について見ましょう。
スピード感と言葉遣いは短い接客時間の中で最も違いが出る行動の一つです。
対応マニュアルを1から全部なぞるのではなく、目の前のお客様に必要な行動を無駄なく取捨選択し対応する必要があります。
・ポイントカードの説明は必要か?
・ラッピングは確認するか?
・荷物はまとめた方がいいか?
・雨袋は必要か?
全ての行動において、果たしてそのお客様には必要だったかどうか、見直しをしましょう。
苦手意識のある方は、実際によくいらっしゃるお客様像を沢山設定し、スタッフ同士でロールプレイングしてみるのもおすすめです。
◆「また来たい」接客③「思いがけない『サプライズ(喜び)』を作る」
人は、想定していなかった驚きや喜びを受けた時、その記憶は強く残ります。
接客ですぐに実践できるサプライズは、「え、覚えててくれたんだ!」というサプライズです。
前回来た時に話していたこと、気になっていたアイテム、以前購入した商品、好き嫌い、接客中に得た情報は全てリピートへ繋げる大切な情報です。そこで、実践のためにおすすめしたいのは、こちら。
1.接客用のネタ(お客様)帳を作る
自分が接客したお客様、直接接客はしていないけども覚えているお客様はその日中に全て書き留めておきましょう。書くことで、自分の頭の中で思い返し、情報整理をすることが出来ます。
「先日お話しされたお出かけ、どうでしたか?」
「以前悩まれてた商品がリニューアルして入荷しましたよ」
「○○様がお好きなカラーが入荷したので、いらっしゃればと思って取ってあります!」
こうした小さな驚き・サプライズが、その日はもし売上に直結しなかったとしても、次のリピートを育てます。自然にお客様の表情+α くらいの笑顔を作れるように、様子を見る習慣を付けましょう。
2.節目に送るメッセージカード
お誕生日・クリスマス・季節の変わり目など、その節目に合わせたメッセージカードは、サプライズと共にショップを思い出してもらうことが出来ます。
この時、セールス情報を入れないことが重要です。
「この期間は〇%OFF」
「今なら非売品グッズをプレゼント」
どうしても、こういった売り文句を書きたくなってしまいますが、こうなると、そのお客様のことを思って送ったカードからただのDM(ダイレクトメール)になってしまうので今回の意図から外れます。
今どき「郵送?」「手書き?」と思われるかもしれません。
しかし、当店ではお客様からお礼メールやお手紙など意外な反応を頂く、そのことがきっかけで再び店舗をご利用いただく、ということも実際にありました。
是非一度試してみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は3回にわたり、販売する商材ではなく、実店舗やEC店舗の接客(カスタマーサービス)の視点から売上をUPするための改善点についてお話ししてきました。
どれも今すぐに実践でき、PDCAが回せる内容です。それぞれの店舗や会社に沿った見直しをし、施策をしてみてください。
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