前回、商品の施策とは別に接客の見直しが売上を伸ばす重要な方法であるというお話をしました。

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今回は、「またこの店で買いたい」と思わせる具体的な接客の方法についてご紹介します。

前回もお話しましたが、その店のリピータになる理由としては、店舗自体のブランディングや商品展開が強く影響します。
運営の根幹であるこれらを改善するには、時間・費用・知識(と根気)が必要です。

ですが、もう1つの「接客(カスタマーサービス)」に関しては、時間も費用もかけることなく、すぐに改善し売り場に反映することが出来ます。

◆「また来たい」接客①「より良い接点を演出する」

“接点”という言葉からあなたはどのシーンをイメージしますか?/p>

・最初の声かけ
・目が合ったとき
・商品のご紹介をするとき

そのどれもが“接点”です。
好感を感じてまた足を運んでもらうためにはここの改善・強化が必須です。

まず、下記の項目をチェック

お客様が来店直後すぐにテンプレ挨拶文が口から出る
お客様が何を手に取るかしっかり見る
常に同じ笑顔で接客している
「これ私も買ったんです」とよく言う
商品説明をして反応が悪くても話し続ける

いかがでしょうか。
どれか1つでも当てはまるなら要注意。
折角来客されたお客様に「だからアパレルの接客は苦手なんだ」と思われているかもしれません。
それぞれの項目には、売れるスタッフの接客や声かけに共通するこんな要素が含まれています。

1つ目は「挨拶」

自分が店に入った瞬間、商品を片しながらやPC画面を見つめながら、
「いらっしゃいませ、どうぞご覧くださーい」。
これではファーストアプローチが台無しです。

ポイントは「アイコンタクト」

必ず一度体全体をお客様に向けて、優しく目を合わせること。

この1つアクションで歓迎の意志が伝わるかどうかが変わります。これは来店・退店どちらの発声でも重要です。

2つ目は「目線の置き方」

「見られている」という感覚は、お客様を緊張させ、居心地の悪さを与えてしまいます。
しかし、どんな商品を取るか・どこを見ているかをチェックすることは大事です。悟られないよう、他の作業をしながら視界の端で捉えましょう。お客様がなにか聞きたいとき、声をかけやすい距離感も大事です。
また、お会計の時にもお客様の動作を見つめがちなので注意。

3つ目は「笑顔のバリエーション」

いつも同じ張り付いた笑顔で接客していませんか?
お客様は色々な状況と心境でご来店されます。全ての方に同じ笑顔ではなく、そのお客様の状態に合わせた笑顔が必要です。
自然に お客様の表情+α くらいの笑顔を作れるように、様子を見る習慣を付けましょう。

売れる販売員に共通する接客や声掛けの実例

最後は「要望・目的の把握」

これは私の実例からご紹介致します。
以前私のいたセレクトショップでは、様々なブランドのレインブーツを置いていました。その日私は、3名の女性にレインブーツの接客をしました。

1. 小さなお子様連れ・20代後半の主婦
2. 40代前半のキャリアウーマン
3. 40代前半の店舗近くに住むリピーター

全く異なる接客アプローチを行った結果、3名は同じ商品を購入して頂きました。ここでポイントはいかにお客様の「要望・目的の把握」をするか。

先に3名の「要望・目的」をお伝えします。

1. 小さなお子様連れ・20代後半の主婦

→脱ぎ履きが楽な普段履きが欲しい、他のお母さんと被りたくない(オシャレっぽく見せたい)

2. 40代前半のキャリアウーマン

→通勤用の雨靴が欲しい、長靴感のないもの、足が大きいのが悩みで常に合うものを探している

3. 40代前半の店舗近くに住むリピーター

→特に探しているアイテムはない・なんとなくお店に寄って見ただけ

購入した商品の特長は天然ゴムを使用しており柔らかい。『dav(ダブ)』や『HUNTER(ハンター)』ほどの認知度がない日本製のインポートブランドです。

さて、皆さんならどんな風に最初の接点を演出しますか?

まず、お子様連れのお客様です。
お母さんの後にはお子様にも、かがんで目線を下げてご挨拶をします。この後は、しばらくターゲットをお子様に置き、お話しをしてみたり、店内に置いてある小物(ちょうど動物の置物がありました)で遊んだりします。
これには2つの理由があります。
①子どもに邪魔されずにゆっくり見られる環境を作る
②「子どもと遊んでもらっている」という意識から、店員に声をかけやすくなる

もちろんお子様の性格や気分、お母様の反応を伺いながらです。
そうして、お母様が「(遊んでもらって)すみません」と仰ったので、ここからはターゲットをお母様にシフトチェンジします。
「お子様が小さいとヒールはあまり履かないですか?」などと雑談に近いところから声かけをして、要望・目的を探ります。
そこで上記の内容をヒアリングし、ここで初めて商品の紹介を始めました。
シーズン的にこれからすぐ使える、という要素も後押しとなりご購入頂けました。
この間、もちろんお子様の接客も引き続き行います。退店のご挨拶も必ずお母様・お子様どちらにもします。

次は40代のキャリアウーマン、お仕事帰りのご来店でした。

様子を伺うと、サラッと店全体を見て回った後、レインブーツが多く置いてある場所で手に取り始めました。
今履いていらっしゃる靴を見ると、恐らくインポートブランドのエナメルパンプス。
そこで、まずその靴をほめるところから接点を作りました。
すると、ブランドに特別こだわるわけではないが、サイズが無いので結局・・・というようなことや仕事柄あまり安っぽい靴は履けない、という話をしてくれました。
そこで、商品の紹介に入りつつすぐに試着を勧めます
(サイズに不安がある方には、実際に感じてもらうのが一番!と個人的には思っています)。
お会計の際に雑談として他にもサイズの用意があるブランドの話をしました。
結果、その後もリピート来店していただくことが出来ました。

最後の方は、何度か来店頂いているリピーターさん

リピーターの方で重要なのは、
・その人の趣味嗜好、以前話した内容を覚えているか
・その人が好む距離感を捉える

上記を踏まえて、新作やシーズンものをご紹介したところご購入頂けました。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
今回ご紹介したことは必ず正解とは限りませんが、売れる販売員に共通する要素です。
ポイントを押さえて、皆さんもターゲットの顧客に沿った売れる接客マニュアルを見つけてください。

▼この記事に関するお問い合わせはこちら▼
https://fashonablecormorants.com/contact/

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